自律神経とは?
自律神経は、運動神経・感覚神経などと同じ、人間が持っている神経の一つです。ただし、自律神経以外は体性神経というものに分類されます。これら二つは末梢神経というものに大別され、脳以外の部位に配置されており、各器官と様々な情報伝達を行っています。
自律神経の乱れを整えるために知っておくべきこと
自律神経は、交感神経と副交感神経に分けることができます。 自律神経の主なはたらきとしては、自分の意思でコントロール不可能な身体の中の動きを担っている、というものです。
例を挙げるとすれば、心臓の拍動・発汗・ホルモン分泌・血糖値の一定化・免疫能力の促進・消化・排泄・鳥肌・睡眠時の呼吸など様々なものが存在します。ありとあらゆる範囲の活動を自動で行っており、これらが上手くはたらかなければ、人間が普通の暮らしを送ることは不可能です。
我々人間には、先天的に肉体・精神を一定の状態に留めようとする、生体恒常性(ホメオスタシス)という機能が備わっており、内外の刺激や変化に対して自動で反応・対処することができるのです。この機能によって気候の変化や職場でのストレスなどに日々対応し、一日の疲れも睡眠によって回復させることができます。
自律神経の中の一つである交感神経は、活動時にはたらく神経で、副腎から血液中にアドレナリンを分泌させ、集中力を増加させることにより、緊張時などに発生するストレスを軽減・眠気の解消・状況変化への素早い対応など、行動状態に移行するために必要な反応を起こす神経、と言えます。
副交感神経は、休息時にはたらく神経で、主なはたらきは身体の修復にあります。筋肉の弛緩による血管の拡張により、心拍の抑制・内臓の活動の活発化が起こり、さらに血管の拡張によって、酸素やリンパ液・栄養素などが中心から末端まで届くようになり、同時に老廃物の排出も効率良く行えるようになります。
寝れば体力が回復し疲労がなくなったり、怪我が治ったりするのは副交感神経が正常に機能しているからなのです。自律神経失調症が発症している場合、この二つの神経が上手く切り替わらず、常に交感神経優位の状態が続いてしまいます。
そのような状態になってしまうと、夜に眠ることができない・疲労や怪我などがキチンと回復しない・高血圧症になりやすい・消化不良に陥りやすいなど、様々な悪影響を身体に及ぼします。
自律神経と脳の意外な関係を知る
この自律神経のはたらきを制御しているのが脳です。脳は三つに大別されており、大脳・小脳・脳幹という部位に分けられています。この内の約七十五パーセントが大脳とされています。
この三つ中で自律神経に最も関わりが深いのが、大脳と小脳の大体中間辺りに位置づけされている脳幹であり、さらにその中の間脳と呼ばれる箇所の下方にある視床下部と言われている部分が、交感神経と副交感神経に命令を伝達しているのです。
この視床下部は自律神経の総合中枢領域となっており、内分泌系の機構を調整したりもしています。このはたらきが低下してしまうと、免疫力などが弱まり病気にかかりやすい状態になる・体温調節機能が狂う・新陳代謝の衰えなど様々な生命危機的な問題に直面することになります。
さらに大脳からも直接的・間接的に影響を受けており、外部からの刺激に大脳が反応し、刺激に対して何らかの感情を大脳部が発生させ、それが瞬間的に視床下部に伝達され、自律神経に指令を出すのです。
仮に何かしらの刺激で驚いたりすれば、交感神経に指令が伝達され、興奮状態になり急速に血圧が上昇、心拍数も上がり冷や汗が出て筋肉の収縮が起こります。一瞬で、身体状況を警戒態勢に移行したのです。逆に本能や感情を抑制することも可能です。これは他の動物にはない、優れた機能です。
以上の通り、自律神経は生命活動に不可欠な神経として、あらかじめ人間に備わっているのです。
自律神経がこころに与える影響
自律神経の状態は、おおよそ心理状態により決定します。そして、心理状態に関連して身体状況も変化していきます。
職場で働いている時に、社内の雰囲気が明るく楽しげな状況なら、副交感神経が優位の状態になり、身体はリラックスしていきます。反対に、空気が重くピリピリとしていたり、年がら年中怒声や罵声が飛んできたりなど劣悪な環境下に置かれた場合は、交感神経優位の状態となり身体を緊張させ、刺激に対して警戒する状態となります。
この状態はエネルギーを消費していくので、長時間このままでいると身体に疲労が溜まり、交感神経・副交感神経ともに機能低下を招いていきます。最終的には、身体のあちこちに不調が起こり何をしても回復しなくなってしまいます。
つまりは、ネガティブな感情や思考であるよりポジティブな感情や思考でいることが健康維持に適している、ということになります。こういった心理状態による身体への影響には個人差があり、同じ環境下にいても受けるストレスの度合いは全く違うのです。
一般的に、性格や体質などがその差異に関わっているとされており、責任感が強い・失敗をいつまでも引きずってしまう・感情の抑圧をしがちなど、このような考え方をする人はストレスをを感じやすい傾向にあるようです。
しかし、このような方でも刺激の捉え方次第で、ストレスとなるか否かが変わってきます。何事にも前向きな姿勢で臨めば、感じるストレスも軽減出来ると思われます。自律神経には、人間が最も適した生活リズムがあらかじめインプットされています。
明るいうちに働き、暗くなると休むといった感じで、朝は交感神経が優位に、夜は副交感神経が優位になります。これは人間が遥か昔から続けてきた習慣の賜物であり、この作用を変えることはできません。
自律神経の乱れが生活にどのような変化を与えるのか?
現代では夜勤や夜更かしなどが増え、この流れを無視した行動を取る人が昔に比べて、非常に多くなってきました。こういった不規則な生活習慣を取り続けていると、自律神経が狂いだし機能の低下を招き、身体に様々な症状を発症してしまいます。
短期間の間や、年齢の若い人などであれば多少の無理も可能ですが、なるべくならしないに越したことはないのです。実際に、自律神経失調症は夜に行動する患者が多い傾向にあるようです。自分に自律神経失調の疑いの方がおられれば、まずご自身の生活習慣を見直すことから始めるべきだと進言させていただきます。
これまで、自律神経のはたらきを中心にお話してきましたが、仮に身体に何かしらの症状が出てきていたとしても、それが自律神経の問題だと判別するのは、容易なことではありません。
逆に、自律神経の問題でなくとも自律神経に問題があると診断されてしまうこともあります。これは自律神経失調症というものの概念が曖昧なために起こります。レントゲンや血液検査でも異常を発見できず、重度の症状が発症している場合外科的手術をしなければならない時もあるくらいです。
もし身体に不調があり、自分が自律神経失調症などではないと思っておられる方がいらっしゃれば、一度専門医などを訪れてみることをお勧めします。人間にとって重要な機能を携えていますが、過剰なストレス程度で簡単に壊れてしまうほど、繊細なものだということを理解していただきたいのです。
自分自身で治すという心構えが大事
病院などに通う場合、まず患者さんへのカウンセリングが最初に行われます。症状・発症時期・いままでの経過・日常生活・対処法など様々な質問をされますが、これついてはあらかじめ自分でまとめて置き、相手にできる限り詳しく、正確に話すことが重要になってきます。
自身の状態をキチンと認識しているということも、心理的余裕に繋がり余計なストレスを抱えないための心構えになります。こういった心構えの面で一番大事なのは、自分自身が症状を治そうと積極的に努力することです。相手に治して貰う、などという半端な気持ちでは治ることなどできません。
仮に、自分の習慣に何かしらの問題があっても、それを矯正するのは抵抗があると考えているのならば、今すぐにそんな考えは捨て去ってください。治すためなら何でもする、くらいの意気込みがなければどんなことをしても、何も変えることはできません。他人に治されるのではなく、自分で治していくという自覚をもって治療に臨んでください。
横浜アーク整体院では、自律神経の治療を専門とした施術を行っています。他の整体院ではほとんど知られていないような、専門的な知識や技術を用いて患者さんの状態の改善をしてきました。
実際に、何年も辛い症状に悩まされ続け、病院などの医療機関に通っているが一向に良くならない・症状が改善することはないと宣告されたなど、そういった重篤な患者さんの症状を改善・完治に導いてきました。
そういった様々な症状を診てきたのこともあり、他にはない、結果に裏打ちされた自信が横浜アーク整体院にはあります。もしも自律神経、それに準ずるような症状がお有りでしたら、ぜひご相談下さい。ご自身の体調改善を強く希望するあなたをサポートさせていただきます。
Copyright © 2015 自律神経の専門家「横浜アーク整体院」 All Rights Reserved.