体に悪い油(トランス脂肪酸)と、自律神経の乱れの関係
あなたは油に気を使ってますか?「動物性の油は血液がドロドロになるので、なるべく植物性の油を使うようにしています」とお考えの方は注意が必要です。確かに本物の植物性の油を使うことは、ドロドロ血液の予防になるでしょう。しかしその植物性の油が人工的に作られた化学性成分だとしたらどうでしょうか?
植物性の油の主成分は不飽和脂肪酸です。常温では液体の性質を持っていて、体内に入っても血液中をスムーズに移動するため、血液をサラサラにする油と言われています。しかし、すぐに酸化しやすく保存が難しい油です。また青魚の油も同じ性質を持つ不飽和脂肪酸が豊富な油です。
一方、動物性の油の主成分は飽和脂肪酸です。常温では固体の性質を持っていて、例え一度熱して溶かしたとしても、体内に入り、しばらくすると再び固体に戻りやすくなってしまうため、血液をドロドロにする油と言われています。ちなみに植物性の油は動物性の油の約10倍のスピードで酸化するそうです。
マーガリンの落とし穴
ではなぜ植物由来であるはずのマーガリンは、常温で固形なのでしょう?本来ならばサラサラの液体であるはずです。実はマーガリンは、水素添加という方法で、人工的に作られた、自然界には存在しない化学性成分の油なのです。健康のためにバターではなく、マーガリンを使い続けていた方も多いのではないでしょうか、この機会にも一度考え直す必要性があるかも知れません。
うつ病・自律神経失調症や起立性調節障害などの病気を引き起こす可能性が
マーガリンをはじめ、ショートニングやファットスプレットといった油は、水素添加という方法で無理に油の性質を変えているため、その過程で有害なトランス脂肪酸が多く作られてしまいます。このトランス脂肪酸が心臓病やガンなど、身体に様々な悪影響を与える原因として世界で問題になっています。しかし、最も危険視するべきなのは心身の不調を引き起こす原因になっていることです。
その理由は細胞膜にダイレクトに影響を及ぼすからです。脂肪は細胞膜を形成しています。細胞膜は全身に60兆個以上もある細胞と細胞を仕切り、老廃物を代謝したり、情報を伝達するなど、生命維持に欠かせない大切な役割を担っています。この60兆個以上もの細胞が私たちの身体を形成しているのです。悪い油を摂取していれば、細胞膜の構造や機能が狂ってしまうのは当然です。
また脳の60%は脂肪で構成されているため、トランス脂肪酸は脳にも大きなダメージを与えます。トランス脂肪酸が脳神経の構成材料として使われてしまい、ホルモン分泌や神経伝達の機能を狂わせます。この様な状態が繰り返されることで、自律神経失調症やうつ病、パニック症害、起立性調節障害(OD)、アレルギー、認知症などを招く恐れがあります。
妊婦さんや乳幼児、子供には特に注意が必要です。トランス脂肪酸を多く摂取すると、脳が栄養失調となり、知能や人格形成に大きなダメージを与えてしまうことになります。昨今の未成年による犯罪が増えているのも、もしかするとトランス脂肪酸を多く含んだ食品の大量摂取が関係するのかも知れません。
こんな実験の報告もあります。角切りのバターとマーガリンを置いておき、ただ観察するといったものだが、バターにはアリが集り無くなってしまったが、マーガリンには見向きもせずアリやハエが集ることはなく、それどころかカビすら生えなかったそうです。
自然界では食べ物と認識されていない油とまでいわれています。またプラスチックとよく似た分子構造をしていることから、食べるプラスチックとまでいう方もいます。
トランス脂肪酸を多く含んだ食品例
インスタントラーメン・フライドポテト・冷凍食品・揚げ物・ドーナツ・パウンドケーキ・スナック菓子・クッキー・菓子パン・チョコレート・ホイップクリーム・コーヒーフレッシュ・ドレッシング等
最近では健康に悪影響を及ぼすということで、アメリカやカナダやヨーロッパの各国などでは使用禁止や制限、成分記載の義務等の対策が取られていますが、日本ではまだその基準がなく、一部の人にしか認識されていません。
多く摂取し続けると健康に悪影響を及ぼすということはあまり知られていないようです。サクサクとした食感や保存がきくといった、美味しさや便利さと引き換えに、健康をむしばんでいることを覚えておかなければなりません。
ではどういった油を摂取すればいいのでしょうか。トランス脂肪酸を多く含む油は極力摂取を控えることが大切です。日常生活を送っていればゼロにするのはまず無理です。では積極的に摂取すべき油とは何なのか?
それは「オメガ3」αリノレン酸と呼ばれる種類の油です。必須脂肪酸にはオメガ6(リノール酸)とオメガ3(αリノレン酸)がありますが、オメガ6(サラダ油、コーン油、マヨネーズなど)は普段意識しなくても摂取しているため、意識すべきはオメガ3です。
具体的にはエゴマ油やアマニ油またはナッツや青魚系の油等があります。オメガ3(αリノレン酸)を摂取する効果としては、過剰となったオメガ6(リノール酸)を廃棄させる働きや、血行改善、血栓予防効果、そしてトランス脂肪酸によって乱された細胞膜の働きや、脳の神経伝達の機能を修復してくれる効果が期待できます。
そのため自律神経失調症やうつ病やアレルギー、認知症予防などにも効果的と考えられています。身体の不調でお悩みの方は、摂取している油をもう一度見直すと良いかも知れません。疑問点や不安なことがありましたら横浜アーク整体院までお気軽にご相談ください。
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